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2006年12月20日 (水)

人生いろいろ

先日、知り合いの社長さんに依頼されて謎の会合へ。霞ヶ関の課長さんを囲んでお話を聞く、といった「勉強会」だったのだけど中々眠かった。面白かったのは話の中核じゃなくって
「役所に働きかけて自分だけ利益を得ようと思っても絶対無理ですからね」
という一言かな。なるほど確かにそうかも。だから役所じゃなくて政治家に働きかけて役所にプレッシャーかけるわけだな。

中央官僚と縁の無い人間にはピンと来ないのだけど、課長さんと言うとかなりエライらしいのである。昔、通産省(現経済産業省)の課長さんをご紹介頂いた時に、「課長」っていうからちょっとエライぐらいだと思ってたら、紹介してくれた大手企業の役員がやたらと恭しくしているのが不思議だったのだけど、後で聞いたらかなりエライと。

で、課長さんは40半ば。20年近く役所勤めの臭いは発言のそこかしこに感じられて新鮮であった。日頃会うのは企業の社長やらエッジの立ったブロガーだったりなのだけど、役人さんの立場は批判される側。ひたすら調整と現状に即した法改正や規制を作成する側なので、「新しいことやるぜぇ」という勢いはカケラも無い。「新しいものが出てきたから、どうするかねぇ」というのが基本のスタンス。それが全ての言動に染み付いているのである。

一方で会合の後で知り合い社長さんの古い友人という某大手広告代理店の人と少し話をする。この人も大手代理店一筋20年の人らしく、そこかしこに大企業の臭い。「事業の出来る人間を採ってそこだけ残さなきゃダメだ」なんて熱弁するんだけど、いやいや御社と違って採用大変なんだよ、ほっといても「入りたいです!」なんて人間がワラワラ来るもんじゃないんだよ、なんて心の中で思う。

別れて帰るタクシーの中で社長さんが「やっぱ、あいつはほっといても給料もらえる人間なんだよなぁ」とポツリ。そうだよなぁ、ある程度の企業に勤めてれば、毎月25日に間違いなく給料が入るわけですよ。自分のミスで数千万の取引を逃しても、数百万穴を開けても給料もらえるわけで。(賞与査定は知らないよ)
数千万、数百万で傾く会社だって少なくないのだもの。みんな会社全体で年間数億の売上を追いかけて頑張ってるような企業が数だけでいえば大多数。

別に役人や大企業社員が悪い訳でも無くて、上のお二人とも自分の組織ではそれなりの階級に進んでいるので「優秀」なんだと思われる。実際、直接話してみて頭のよさは感じるし。ただ、ものの見方、リアクションに20年来の自分の周囲の環境からの影響が染み付いているんだな。


何だか、オイラは昔から海外で働くことを色々な人に進められたんだけど、その人たちが口を揃えて言うのが「幅広い視点が持てるようになる」ってこと。確かに望むと望まざるとに関わらず日本と違う経験をしなければならなくなるけど、それで失うものもあるはず。オイラが明日から35歳まで海外で働いたら、その間に得られたであろう国内での経験は得られないのである。小学校時代を海外で過ごした人間に日本での小学校生活が想像できないように。得られるものと失うものを比較することは出来ないよね。
オイラは社員1000人以上の会社を飛び出すことで、そういった会社で働いて身につく文化を得られてないのよね。この間同期と会ったときにも感じたけど。

そう考えると、視野が広がった訳ではなくて結局主観が変わって行くってだけなんだろうな。オイラもそこらの同年代に比べれば多種多様な「視点」から見てきたはずだけど、それは結局スポット毎に異なる歪んだ視野を持ったに過ぎないのかも。
そして、大企業の同輩が持っているような現状への不満をコアにした「もっとこうしたい!」といったエネルギーを失ったような気がする。他にも気づかないものを色々失ってるんだろうな。

人生終わるまで何が良かったかなんて分からん訳だし、他の選択肢だったらどうなったかなんて死んでも分からない訳だ。とりあえず、無駄に自分の立場と判断を自賛しないように気をつけよう。卑下する必要も無いけど。

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