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2007年7月26日 (木)

疑惑

家に帰って Tour de France 最後のピレネー山岳コースを見ようと追っかけ再生を始めたところで衝撃

2005年に優勝した Lance Armstrong  が引退し、2006年の tour de France で「やっぱり強いぞアメリカ人」として優勝した Floyd Landis がレース終了後のドーピング検査で複数検体で黒となりチームから追放。現在はUS国内に判断が委ねられた状態でダラダラ時間稼ぎをしているように見える(未だに去年の優勝は取り消された訳ではない)のだけど。本人は無罪を訴えるための裁判費用を賄うために本を書いたり、US国内で積極的に自転車イベントに参加したりしているそうな。

2006年はそもそもレース前からドーピングで大きく揺れた。スペイン当局がつけたコードネーム "Operacion Puerto"の頭文字を取って「OP(問題/事件)」と呼ばれる調査により、優勝候補のJan Ullrich, Ivan Basso らが疑惑をかけられレースから追放。この煽りでTeam Astana はメンバーが4人になってしまい、スタート前日に参加資格を失って脱落した。Ullrich はこの後、調査を受けることもなく、疑惑をかけられたままでレースから引退。今は悠々自適だそうな。一方の Basso は罪を認めて出場停止期間中。

今年こそはクリーンなレースを、という空気が主催者、チームから漂う中、ミルラムの Petacchi が禁止薬物(喘息か何かの治療薬)を取得しすぎということで、今大会に出場せず。まぁでも他は大丈夫よね、と思っていたところがT-Mobileを襲った悪夢の一つ、シンケビッツがホテルへ向かう道で観客とぶつかって大怪我、の後、6月に採取されたサンプルが Positive だったとの発表。T-Mobile はクリーンを売り(?)にしてたのに、これで真っ黒。この日以降、ドイツ国内ではLive放送が中止になったとか。

でもレースは続き、戦前に優勝候補と言われながら第1ステージで大落車した Astana の Vinokourov が1つ目の個人T.T.で驚異的なタイムを出し、次の日の山岳で沈んで総合優勝が絶望になった次の日に、また力強い逃げを見せて圧勝。で、迎えた休養日、Vino の A検体から他人の血液由来の成分が見つかったと。このためVinoはもちろん、Kloden 達を含めたチーム全体が撤退。2年連続でドーピングの煽りで tour を去ることとなってしまった。Team Astana のサーバも落っこちてるようだ。
そういえば Landis の時も発覚はレース終了後だったけど、第17ステージを早々に逃げ切り始めてそのままバテずに奇跡と言える勝利を挙げた後の検体だったんだよな。

まだ A検体だけとのことだけれども今後どうなることか。25日時点でマイヨジョンヌの Rasmussen もドーピング検査を受けなかったとのことで次の世界選手権に出れないとか。それに関してはボーネンが「協会が急にやり方を変えた(聞きに来ると思ってたら、選手から通知しなきゃいけなくなってて、そのことが知らされなかった)」と擁護していたり、本人も「行き先はちゃんと協会に教えていたんだけど、郵便物が届くのが遅れた」とか言っていたのだけど、他の選手からも疑いの目が向けられてるとかいう噂も。昨日の放送を見てても確かにレース中もあんまり他チームの協力を得られてない感じ。
前述の Petacchi は Vino がクロにされた同じ日にシロが確定したとのことで、こちらはHappy。

結局昨日は最後1kmほどで総合2位のコンタドールが遅れて、ラスムッセンは個人T.T.で下手しなければ、シャンゼリゼゴールでのマイヨジョンヌ(総合1位)をほぼ確実にした…のだけど、その夜にスポンサー決定によりレースを去ることになったと。今朝起きてビックリした。ちなみにリンク先のソースはフラ語なのでオイラは分からない(ぉぃ、あ、こっちは英語だ。
先に書いた所在を教えずに抜き打ちテストを受けなかった件について、チームにはメキシコにいると言っていたのに実際はイタリアにいた、というグレーな事実が発覚し、チーム(スポンサー)としてはチーム規約違反ということで処分することにしたらしい。ここ2日で戦前の優勝候補と、実際の総合1位がレースを去るということで、2006年と並ぶようなスキャンダラスなツールになってしまった…[追記] Rasmussen は Team Rabobank を解雇されたとのこと。レース中、それも tour de France のチャンピオンジャージを着て区間優勝した夜に解雇。すごい転落人生だ。[さらに追記] 解雇はガセらしい。


ちなみにドーピング検査はA検体(サンプル)とB検体を同時に採取して、まずAだけを調べる。ここで陽性(Positive)の場合、選手に「君悪いことしたでしょ?正直に言いな?」と聞いて本人が認めたらそこでクロ。選手が結果に不満な場合はB検体の分析を申請できる。Bも陽性なら聴聞会とかが開かれて処分されるってことね。
Vino というか Astana はさっさと帰ったんだけど B検体の調査を申請してるという噂なので、認めはしないけどこれ以上は環境的に走り続けられないということなのか。Rasmussen は検査すらされていないのになぁ、スポンサーとしては疑惑の優勝されても却って価値が下がるってとこなのかなぁ。

自転車に限らず、陸上なんかでも「疑惑」と「弁解」が繰り返されているし、今はゴルフ界でも話題になっているとか(ゴルフにはドーピング検査がないのかな)。野球でも今シーズン前には一部プロ野球チームで噂があったり、海の向こうのMLBではホームラン記録のかかるボンズがずっと裁判で争ってたり。ある意味、記録達成をしたときの球界の対応が注目される、というような変な状況になっている(ハンク・アーロンは式典には出席しないと既に伝えているとか)。

強い人が疑われるのは悲しいことだし、実際に室伏の時みたいに繰上げで優勝とかしても後味悪いし、どうにかならんもんかね。きついドーピングをして、ごまかしの利く弱いドーピングを重ねてバレたら言い訳出来る様にする、なんてテクニックもあるらしいし、プロならではの変な技術が磨かれている様子。

その一方でやってない選手は受難だよなぁと。先の Rasmussen の話の中にもあったのだけど、色んな競技のトップ選手は、常に自分の居所、移動予定を各協会に通知していないといけないし、検査官は急にやってくる。ま、そうじゃなきゃ意味ないんだけど。Team Astana は抜き打ちテストを避けるためにチームジャージを着ないで練習してたという噂は前々からあった。
また競技後はもちろん受けるし、陸上競技とかでも後ろに検査官が立った状態で小便を採取され、その時に変なことしないように、場合によっては3面鏡張りのトイレという極めてマニアックな状況でやらされるとか。でもって、汗かき倒した後だからすぐには出なくて、緊張して出なくて…ま、これがオイラが本気でスポーツをやらない理由だ(嘘

ま、何せサイクルロードレースはイメージダウンでスポンサー撤退が相次ぎそうで大変ですよ。金融や通信など「信頼」が大切なスポンサーが多いのに。まぁ、毎日200km程度を5~6時間で3週間走るっていうのが人間業じゃないというのは、選手間でも冗談で話されるそうで。普通の人間じゃ出来ないからドーピングするんだよね、と。


うほ、Cofidis の Moreno もA検体から薬物検出。どうもこの後本人が認めて(B検体の検査を申請せず)、Team Cofidis もレースを去ることに。これで Astana に続いて2チーム目が消える。Rasmussen の Rabobank も今日のレースに残りのメンバーで出るかどうか考え中の模様。もしかしたら3チーム消える事態に。いやいや、残り4日間で更に見つかるかもよ…当事者じゃないオイラが何故かガッカリです…

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