« Giro d'Italia 18a tappa | トップページ | Giro d'Italia 19a tappa »

2010年5月28日 (金)

武士の家計簿

Hさんに「面白い、面白い」と言われて借りた本。

文字通り、武士の家計簿であって、加賀前田家の幕末数代の算用者(経理)一族の家計簿を読み解いていく、というものである。「武士は食わねど…」みたいなのを、数字から詳らかにしていったりするのだけど、メインは後半の明治維新前後の当主の手紙や日記。
運良く息子が東京で稼いでくれるので生活には困らないものの、どんどん新政府から冷たく扱われる士族身分を嘆いてみたり、そのくせ新しいものや制度には興味を示してみたり、息子が加賀に置いていった孫の教育には人一倍精力を注いでみたりと、余りに human な部分が見え隠れする書簡が紹介されていく。

また著者が文筆業ではなくて、研究者だというので淡々と進められていて、それが一層「お爺ちゃん」のキャラを際だたせて行くような気がする。
何だか映画化もされるようで。こんな地味な本なのに(笑)
2010年公開『武士の家計簿』

手紙の紹介の中には維新後に商売に手を出すも、昔のメンツが邪魔をして失敗する士族の話なども出ていて、文明開化で混乱、困惑する士族達の哀れさが見えるようである。身分制に乗っかった「生まれ」という既得権益で給金をもらって生きてきた士族の混乱は、今の時代でも見受けられるような。

出版社・レコード会社・新聞社・テレビ局・広告代理店など、色々手を出してはメンツが邪魔して上手く行かないとか、新しい制度を貶すばかりで何も出来ないとか。もちろん、中には新しい潮流に乗って躍進するところもあるかも知れないけど、それは案外従来は軽んじられていた小さな会社かもしれないね、とか。

|

« Giro d'Italia 18a tappa | トップページ | Giro d'Italia 19a tappa »

戯言」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/232324/37750416

この記事へのトラックバック一覧です: 武士の家計簿:

« Giro d'Italia 18a tappa | トップページ | Giro d'Italia 19a tappa »