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2011年3月22日 (火)

愛宕山

愛宕神社ゆう神社がありまして、火の神さん言うことで、昔はへっついさんの所には愛宕さんのお札が貼ってあったもんです。今でも京都では見かけますな。

てなわけで、京都の嵐山から更に北西、愛宕山へお参りしてきました。日本中の愛宕神社の総本社。地震の後は火事が怖いってね。
京都駅に着いたのが8時40分ごろ。中央口からバス停へ。愛宕山は清滝もしくは保津峡から登ることが出来るが、基本の清滝ルートを選択。京都駅から清滝へはバスで1時間弱、阪急嵐山から15分程度、京都駅から嵐山へは電車で30分ほど。ということで、タイミングが上手く合うならば、嵐山へ向かったほうが良いが色々調べたら、どちらにせよ同じバスに乗ることになりそうだったので、京都駅から向かうことにする。
基本的に京都駅は1時間に2本程度、嵐山からは1時間に4本程度出ている。
旅先でバスに乗るのは少し緊張する。都バスに慣れていると整理券を取り忘れたりするので。後、降りるまで金額が分からなくて両替する必要が有るのか無いのかとかね。立ってる案内のオッチャンに聞くと「整理券取ってもらって後払いです」とのこと。ちなみに京都市内は定額のバスもある。C6バス停に向かう途中に小さなブース。中にお婆ちゃんがいて切符を売ってると書いてある。
「すみません」と声をかけても横を向いて固まったまま動かない。少し顔を突っ込むようにして再度「すみません」と言うとこっちを向いてくれた。「清滝までの切符ってここで買えるんですか?」「買えますよ。270円」。200円と70円の共通券(?)というのをくれた。で、バスに乗るときに整理券を取ればもう安心である。

バスには登山姿の年配の方が多い。みな結構しっかりした装備である。オイラはというと、一応 mont-bell のソフトシェルを着て、deuter のリュックにストックを1本差し、サポートタイプのタイツをはいているものの、下半身はジーンズに街歩き用シューズと緩めの格好。嵐山駅から更に登山客を乗せて、10時前に清滝に到着。

「登山やゆうのに下るんかいな」というオッサンの軽口を背に愛宕山登山道だか書かれた標識の方へ坂道を下っていく。橋を渡ってしばらく行くと鳥居。1004.ちなみに本来の表参道の始まりはもう少し手前からになる。

そうそう、前の日「今日は23時に帰らなきゃなんないから」と言いつつ1時半まで飲んだ天罰か、相棒の E-P2 を忘れるという痛恨の失策を犯したがために今回の写真は iPhone 3GS である。

本当は空也の滝という滝を見る方向に行きたかったのだけど、分岐が分からず表参道へ行ってしまったのでそのまま進む。いきなりの急な階段で20段も上がるころには腿裏と腰の横辺りがビリビリする。そのうちに異常に暑くなってきた。この日の京都市街の最高気温の予報は17度と随分高かったが、麓と山頂の気温差は10度ほどになると聞いていたので、スキー用の下着・カシミヤのセーター・前開きのセーター・トレッキング用ソフトシェルと重ね着していたのである。しかし汗がだくだくと額から垂れてくるので、最後は恥も外聞もなく上は下着1枚になった。ちなみに ZERO POINT の登山用(紺色)なのでパッと見はバレないはず。

しばらく行くと木陰に雪が残っている部分が見えてきた。最近降ったのかな?と思いつつ、何人か追い抜き、何人か追い抜かれる。こういう石段の道では歩くタイミングを一定にしないと参ってしまうので焦りや変な競争心は禁物だ。
そのうちに落語のオチの部分で有名なかわらけ投げの標識に。現在では行われていないらしい。写真に斑点のようにあるのは木から滴り落ちる雪解けの水滴である。確かに急な坂というか崖になっており、京都市街が見えたが写真映りはイマイチだったので割愛。

この辺りから道がぬかるんで歩きにくくなってきたのだけど、そのうちに様子がおかしくなる。登山道に雪が残ってシャーベット状に。

そして急にゴウゴウと風が唸りだす。何この Load of the Ring? と思いつつ、体を冷やさないようにジャンパーを着込む。ストックを伸ばし、滑りやすい石段に気を付けつつ慎重に上る。どんどん気温が下がり手も悴んできたので手袋。「やべーなー、これ引き返したほうがいいのかなー」と思いながら進んでいくと黒門。もうこの辺りになると雪山登山的な映像になってくる。

少し行くと、この山唯一のトイレと自販機があるが寒いしおっかないしでとりあえずゴールを目指す。と、更に石段…

登り切ってやっと頂上である。1245。実に2時間45分の登山であった。こんな時なので個人的には余りしない賽銭を投げてお祈りして任務完了。社務所の向かいの休憩所でストーブに当たりつつ、自宅近くのコンビニで確保した貴重なアンパンを食う。なんかお子ちゃまを背負って短パンで上がってきたオッチャンがいてマジでビビった。3歳までに愛宕山を上ると一生火事に遭わないんだそうで。それにしても真冬ですよ。
体が固まらないように食べたらすぐに降りることに。

この時の足元はこんな感じ。まじ死ぬかとおもたよ。休んだせいか寒くなったのでセーターを1枚追加してトイレによって下山開始。

何とか水尾分かれまで戻り、行きとは逆の水尾方面へ降りる。こちらは石段では無く瓦礫のようなゴロゴロとした道。これまた急で歩きにくい。しばらく歩くと急に気温が上昇。ここでジャンパーを脱いで再び下着1枚モード。こちらの道はほとんど人に会わない。みな、清滝から上がって清滝に降りるんだな。
山道が終わって人家に降りる。オバちゃん2人組が「今日は暑いねぇ」なぞ言いながら上着を脱いでこれから登ろうという様子。
「どこまで登られたんですか?」「愛宕神社まで」「何時間ぐらいかかります?」「いやー、僕は清滝から登ったんで分からないんですよ」「あぁ、そうですかぁ」「上のほうは雪が残ってて足元悪いですからね、気ぃつけて行ってください」「えっ?ホンマに?」
そんな会話をしてアスファルトを下る。ポカポカと温かく、人気が無く、静かで長閑である。

しばらく行くと「清和天皇陵」「清和天皇社」と書かれた標識。清和天皇は言うまでもなく清和源氏の源流となった天皇であるが、水尾の地を大いに気に入り、陵墓がここに作られたという。おそらく歴代天皇の中で一番辺鄙な天皇陵であろう。これは川を渡ってまだ暫く歩かないとたどり着けないので却下。代わりに対岸にある清和天皇社に行ってみよう。

石段は舗装を直している途中であったが、降りるときに独りで作業するオッチャンに黙礼すると「ようお詣り」と挨拶された。社自体は特筆すべきものも無い小さなもの。
そこから保津峡の駅まで3km強。全く iPhone の電波が入らない。au も入らない。ただ捕まるのは JP DOCOMO の電波のみ。結局駅のホームにたどり着いても DoCoMo 以外は入らなかった。

保津峡のホームはトンネルとトンネルの間の鉄橋の上。駅に着いたのが1347。1時間に3本の電車が4分前に去った後だったが携帯がつながらない状態では事前に時刻表を見ることも出来ず。トイレの水を使って靴の泥を落とす。ジーンズの裾も泥だらけだがこれはどうしようもない。街に出たらコンビニでウェットティシューでも買うかな。そんなことをしてたら京都方面の電車が来た。

というわけで、結論。愛宕山は924m、ガキの頃から慣れ親しんだ六甲山より低いが斜度は非常に厳しい。前の日に4合半飲んで3時間睡眠で新幹線乗って登るのは止めた方が良い。装備も本気の山登り推奨。
オイラの実績として清滝からの登りが2:45、保津峡までの下りが1時間であった。独りで登ったので少し早めかもしれないが、年配のグループだと上り下りで5時間かかることもあるようだ。となると、水尾ですれ違ったオバチャンは下手すると夕方6時頃になるなぁ。大丈夫かしら。

何せ、落語のように芸妓を連れて物見遊山に行くような場所ではないし、人数分弁当担いでついて行くなんて有り得ない。桂米朝が稽古を付けてもらうときに「愛宕山へ行ったらあかん、この話嘘ばっかりやさかいな」と言われたというのは本当なんだなぁ、と身をもって体験したのでした。

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