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2011年3月 7日 (月)

Radio Ban

ついに昨日から始まった Paris-Nice. その放送の中でも触れられていたのだけど。

昨年辺りからか、その前からか、ロードレースでの無線禁止の話が出始めた。
無線がレースを面白くなくしている、というのが主催者や協会の言い分だ。

自転車レースでは、監督から選手、選手から監督に無線で通信が出来る。主に指示だったり現在の状況を伝えるのに使う。「ライバルが遅れているから行け」とか「現在、集団との差は4分半」とか。レース中、チームカーのラジオではラジオツールで主催者からレース状況が入るし、選手からも状況が入るので、監督はそれらを判断して逃げている選手やエースを牽引しているアシスト、エース等に指示を送る。

これを禁止しようという動きが出て来ている。無線の無かった頃のように選手自身が状況判断をして動くべきだ。無線があることで、全選手が俯瞰でレースを見られるようになったため「正しい判断」が出来てしまい、レースが面白くなくなった。そういう意見である。
確かに昨年の Giro で雨のステージ、大混乱となって各チームが気付いたときには前方に結構大きな逃げ集団が出来ていたことがあった。ヘリの映像なども不満足で、主催者から各チームへの状況通知が遅れたのが原因だった。その為、確かリクイガスなどが気付いたときには既に追いかけられない差が逃げ集団とついてしまっていたのだ。
これは確かにスリリングで面白いかもしれない。けれども、パンク、怪我といった選手のトラブルについて、チームカーは全く知る手立てが無くなってしまう(主催者からの通知はあるけど)。チームカーが知らなければアシストの選手達も知るよしも無い。果たしてそれで面白いレースが行われるのかどうか、という議論はあった。

これについて、今はシュレク兄弟の Leopard TREK にいる Jens Voigt がコメントを出していて興味深かった。Voigt といえば、クラッシックでは鬼気迫る走りを見せ、ステージレースではカンチェラーラと並んで機関車のようにエースを引っ張るアシストとして活躍し、自ら逃げることもあるベテランである。
An open letter from Jens Voigt | Cycle Sport
フォイクトから「自転車ファン」へ向けた無線廃止に関するオープンレター

なるほど、事故の問題もあるのだなぁ。確かにあの時のフォイクトは引退も心配されたような怪我だった。

「昔の物」「古い」「昔のままを守ってます」というだけで好きな人っていて、別にそれは否定しないけど、「昔の物がいい」「昔は良かった」というのは必ずしも正しくないよね。日本製品は良い、天然物は安全、みたいなのと同じようなステレオタイプだと思う。

昨日のレース解説の砂田さんも「昔はなかったんだから」と、どっちかというと懐古的に聞こえた。まぁ、選手が頭を使わなくなったというのは確かだろうけど。そう考えるとチーム→選手は禁止して、主催者→選手はありにする、とかはありかなぁ。

トップレベルで無線が使えない3週間のステージレースとか見たことないので、どっちが見てる側にとって面白いかは判断出来ないのだけど、Voigt のレターは軽視されがちな選手の立場を考えさせるいい材料だなぁ。(報道はどうもチームvs主催者のものがほとんど)
本当は今年から全てのレースで無線禁止だったはずだけど、各チームの強烈な反対で現在も審議継続中。一応来年から全てのカテゴリで禁止されることが決まっている。
もうすぐ本格的な春のクラッシックシーズンだけどどうなるのか。

とりあえず昨日はフォイクトが逃げ3人に入って鬼の形相で引っ張っていた。本人は残れなかったが2人は優勝と2位を取った。無線はあったけど後方集団は連携がとれずに追い切れなかったなぁ。
東京は雪かもとか言ってるけど、太陽(へ)のレースが開幕。春はもうすぐだ。

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