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2013年3月26日 (火)

千ひろ

以前書いたけど、オイラの行きつけの店で会う良く分からない豪気なオッサンが居て、その人と年末辺りに話した時に「京都行くならな、千ひろっていう少し美味い居酒屋があるから行くと良い」と言われまして。「じゃ、ツケで行ってみます」と軽口を叩いたら「おお、良いよ」とちょっとムキになった感じで答えたんだけど。

なんでそんな話になったかというと、その人のベストカラスミが西では祇園の千ひろだということで、その時もわざわざ京都から持ち帰ってきたカラスミを大将に渡して切ってもらって、オイラもご相伴に預かったわけです。ちなみにカラスミってーと、塩味で固くて大根と一緒に食うものだと昔は思っていたのだけど、良いカラスミってのは塩味も強くなく、むしろねっとりとしているものですわよ。そのまま箸でつついて酒のつまみにする。

先日、何となく京都に行きたくなり、どうせなら久々にお大尽旅行をしようと。いつも実家の行き帰りに立ち寄るだけなので、リュック背負って食事もコンビニのゼリー食品ぐらい持って1日歩き回るって感じだ。世の中的には京都ってーと、ちょっと大人の旅行なんでねーのか。

で、夜は宿で食事を取るので、昼の予約をしてみた。件の「ちょっと美味い居酒屋」に。ちなみに、ランチメニューというのはなくて、夜と同じメニューを昼も出すんだそうだ。なので、お値段も夜のコース3種類ぐらいから選ぶ。正直、非常に良いお値段だ。ランチとしては有り得ないね。
寸前で予約できないと悲しいので1ヶ月半ぐらい前かな、旅程を決めた時点で電話して予約した。後で聞いたら「東京とは違いますから、そんな前に予約いただかんでも大丈夫ですけど」とのこと。とはいえ、カウンターは8席ぐらいしかないし、小上がりも1つぐらいのようだから早いに越したことはないかな。

京都七条からゆるゆる散歩しながら北上し、12時丁度ぐらいに祇園さんの前、四条通の細い屋根付きの路地をつと曲がる。瀟洒な店が並ぶ中、右側に暖簾が。
思うところあって入店前に入口だけ写真撮っておく。

帰りには写真撮れない可能性があるからな。

入ると最初の客であった。眼鏡の大将が大きな声で「いらっしゃいませ」と張る。名前を言ってカウンターに座る。綺麗な設えで、少し緊張感があるな。あんま緊張感あるの苦手だなー。
飲み物のメニューをもらって〆張鶴を選ぶ。日本酒のラインナップが少なく少し残念だった。立山とかスッキリ目を選んでるんだろうけど、京都や滋賀にもすっきりして良いお酒はあるのにな。

料理は流石に美味しく、自慢のカラスミも頂きましたよ。余り食事中に写真を撮るのは得意じゃ無いので画像なしで。
大ぶりな蛤、その蛤の真薯やら湯葉やら色々と。一番印象に残ったのは謎のそぼろのような、でもねっとりとしたもので、これは酒が進んだ。最初何なのか分からず、見た目は挽肉っぽいような、味は塩辛か酒盗か、少しレバーっぽいような、と思ってたら大将が「それ何かわかりますか?言うたら『あぁー』っておっしゃいますけどね」と。「イカですか?塩辛か酒盗の味がしますけど」と言ったら「半分当たりです」。ホタルイカの目とフネを除いて細かく刻んであるんだそうだが、他にも何らか味付けがされているようだった。なるほど言われてみればホタルイカの味だ。後は琵琶湖の鮎の稚魚とせとかの酢の物とか、諸子・畑菜なんて京都ならではな食材も。

途中で「なんでうちをお知りになったんですか?」と聞かれたので「言った方が良いかどうかわかりませんが」と斯く斯く然々お伝えした。流石に「ちょっと美味い居酒屋」とは言わなかったけど。
やっぱりあの人、祇園でも色々楽しい逸話を残してるようで、そんな話で盛り上がってると最初の緊張感はどこかへ行ってしまった。ただ、お弟子さん達の緊張感は凄かったけどね。あんな真剣な目で味噌汁の豆腐を掬ってる人は初めて見たな。

お昼とはいえ、都合2時間ぐらいいましたかね。「ごちそうさまでした」とお勘定をして外に出ると大将が見送りに出てお辞儀をする。四条通まで1分弱か。通りに出るときに振り向いたら、やはり大将が頭を下げていた。帰りに写真を撮れない可能性ってのはこれなんですな。京都怖いとこ。

そんなことを思ったのも束の間、一歩四条通に踏み出すと観光客でごった返す歩きにくい通り。道路を渡って南座の前からバスに乗ったのでした。

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