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2014年11月

2014年11月28日 (金)

日本国宝展

先日の三連休に行こうと思っていたのだけど、公式サイトで混雑状況が出てて、1時間半待ちとか2時間待ちとかざらなのね。
日本国宝展

だもんで、平日昼から行こうと思って行って来ました。シニアニートの強みですよ。

13時過ぎに着いたら「90分待ちです」とのこと。マジすか。一瞬、銀座辺りで時間潰してから来た方が良いんじゃ無いかとも思ったけど、それも面倒なので並ぶ。基本的にはジジババばかり。たまに学生のような若者を見かけるけどね。あと、如何にも客先行ってきますと言って出てきたようなカバン持ったスーツのオッサンもいる。

何か、後ろの50絡みの夫婦、と思ってたら「あなたは辻堂でしょう」(オバチャンは鎌倉らしい)とか「うちの娘にこないだこんな事言われて…」とかどうも夫婦ではないらしい。でもため口。
んー、娘が居てダンナじゃないオッサンと平日昼間に上野で並んでるんですか−、そうですかー、とか思いながら並んでたら1時間ほどで入場できた。世のダンナ達は泣くが良い。オバチャン、よく笑ってて楽しそうでしたよ。オッサンもちょっと格好良かったし。
ちなみに並ぶときに結構陽が強かったので、帽子とか用意していくと良いと思う。女性は結構スカーフとかコートを頭から被ってる人がいた。後は15時過ぎると列が短くなる傾向があるようだけど、その日その日で変わりますかねぇ。

入ったら入ったで人が凄いのな。
入ってすぐに玉虫厨子がババーンって置いてあるんだけど、これ小学生の頃に親父に法隆寺連れて行って貰って見たなぁ。あんとき、夢殿が先に閉まっちゃって観られなかったんだよなー、なんて思い出が蘇る。後は何かかすれまくった曼荼羅とか色々あるんだけど、人がすげーよー。後、老害って良く言うけどさ、やっぱジジババのぶつかり稽古が凄いのよね。逆行は良いとして、肩でぶつかりながら割り込むし、目の前でババアが突っ込んで別のオバチャンの老眼鏡叩き落とした時は殺意湧きましたよ。

で、攻略法としては「最前列は立ち止まらないで下さい」とアナウンスしてるにも関わらず立ち止まる老害がいるので、その前に隙間が空くからそこから覗く。後はケースに入ってるのはサイドが空くのでそこに入って観るってぐらいかな。

個人的には写本とかお経とかは何か「ふーん」って感じなので、やっぱ雪舟の絵とか鎧とか元興寺の五重小塔とか仏像とか、分かりやすいのがいいですね。結構インパクトあったのは金印。例の漢委奴国王って奴ですよ。福岡に行けば見られるんだけど見たことなかった。
何に驚いたかって小さかったこと。一辺 2.3cm余りだそうで。勝手にもっとデカいものだと思ってた。社会の教科書は横にマッチ箱でも並べた写真を載せると良いと思う。

結局、並び始めてから2時間ぐらいで出てきましたかねぇ。正直、あんなに並んでまで見るほどのものかは疑問。でも、中尊寺や奈良・京都の寺など有名どころ含め、函館から沖縄までの国宝が一挙に見られるからお得といえばお得かな。

金色に輝く上野公園の銀杏を眺めながら博物館を後にしました。

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2014年11月27日 (木)

Kindle

ここのところバタバタと倒れていく電子書籍プラットフォーム。人様からお金を取っていつでもデータの使用権利だけを売る(データ自体は売らない)っていうビジネスモデルにはもっと覚悟を持って挑まねばならぬというか、搾取する意志がなかったと言うことで法的には無罪だろうけどやってることは詐欺じゃねーか、という結果になってしまうよね。

オイラは安心と信頼のKindle ですが、まぁ尼だってどうなるか分からんといえば分からん。一応DRMかかったファイル販売の形だから尼が潰れても何とかなるのかしら。つーか、上場間もない頃のAMZNなんて投機株でしか無かったんだけど、そんなこと今の若い者には…

で、その Kindle でたたき売りがされているというのでみてみた。
Amazon.co.jp: Kindle本セール: Kindleストア

年末なので経費(個人)を使っておきたいのもあるし、正月に読むのに、と2冊購入。

どうやらまだ開発者として勉強する気はあるようです。というか、オイラちゃんと勉強したのって C ぐらいだもんな。大学でやらされたから。あ、FORTRAN77 もあったか(遠い目
なので、買った書籍って「はじめてのC」「はじめてのJAVA」とPerlの赤ラクダぐらいなんだな。

しかしこれ、個人事業主として買ってるからいいけど、実際に紙が無くなる時代が来て、会社で購入ってえとどうするんでしょうね。ファミリー共有ってのが新しく出てるっぽいけどファミリーじゃないし。Cosa Nostra 的な組織じゃないし。会社で閲覧用タブレットとか用意して置いていくのが正しい姿なんだろうか。なんか家からとか思いつきで読めないと電子書籍の手軽さが無いな。

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2014年11月26日 (水)

古典こもり 其の九

またお一人様落語。別に定期的に行こうと思っている訳でも無く、たまに気になった催しがあるとチケット取ってみて取れたら行くという感じ。今年はこれで最後かな。

「瀧川鯉昇・柳家喬太郎 二人会」ということで、2人で2席ずつ(という単位の使い方が正しいのか)、後は前座で1席。

初めて行く東京芸術劇場であるが、東京と銘打って置きながら池袋の西口である。これは喬太郎も枕で弄ってたけど、本当にヒドイ。いや、池袋・埼玉方面の方には申し訳ないけど、東京に来て20年以上経つのに、未だに池袋の流儀だけは良く分からぬ。歩くスピードも歩くコースも何もかもが合わない。カンボジアのシェムリアップのバイクが引っ切りなしに通る信号無しの交差点を渡る方が、まだ池袋の街を歩くよりは楽だ。オマケになんだか妙な殺気を感じる事があるし。

そんな池袋の地下街を何とか抜けて 2b 出口だったか、劇場直結の通路に入ると少し落ち着く。中は立派なものです。エスカレータで2階に上がって席に着く。右隣は若めの男性一人、この人は不思議な人で噺の間はほとんど下を向いていた。寝てるのかと思ったら起きていて、時々笑う。ラジオかCDで落語を聞いてる気分なのかもしれないけど、だったらわざわざ来なくてもなぁ、と。喬太郎が鼻の下を伸ばして笑いをとったり、鯉昇が黙りを決めたりすると少し気になって前を見る、といった具合。左隣は少し年上ぐらいの夫婦連れだった。

7時開演の時間通りに始まって、開口一番は瀧川鯉んというお弟子さんの「ん廻し」。前座らしく声の大きい賑やかな感じで軽く滑りながらだけど中々上手だった。
その後は鯉昇が出てきて、なるほど口を少し開けてじぃーっと客席を見回す。ゆっくりとした口調で飄々と駄洒落を挟みながらノーベル賞受賞の天野博士が同郷で、小中高と同じ学校の後輩なんだ、という枕から流れるように「馬のす」へ。流れるように、というかこの人、羽織を脱がないのだな。噺はゆっくりとおかしく、天蚕糸を引っ張るところや枝豆を食うところなどは上手だなぁと思いましたよ。

続いて風邪が治ったら痛風の発作が出たという喬太郎。歌舞伎町をキレイにしようなんて間違ってる、池袋西口の諦めっぷりが気持ちいい、などと褒めてるのかなんだか良く分からない枕で笑いを取りまくって、昔は池袋にも良く居たという立ちんぼの話から、江戸の頃には吉原ってのがあったそうで、と「首ったけ」へ。師匠一流の女性の演技とタイミングの良い上下の切り方で相変わらず面白い。

中入りを挟んで、再び喬太郎。年の瀬が押し迫ってくるというと師匠にお歳暮、師匠の家の大掃除、なんて話から孫弟子として目白の小さん師匠の家の大掃除に行ったときの話、小さんは剣道が好きで敷地に道場があって、というところから「館林」という噺。初めて聞いたけど、正直枕の方が面白かったな。柳亭市馬の若手時代のあだ名とか。

トリは鯉昇で今度は「喬太郎さんも足が痛いっていうから」と枕もなく、やはり羽織を脱がずに「御神酒徳利」。くすぐりが多く、情景が浮かぶような落ち着いた感じで、かつ面白かった。

2時間半、あっという間に過ぎて大満足だったのだけど、池袋の地下街に戻った途端にストレスの嵐。上野・浅草も新宿から八王子方面も、目黒・五反田も慣れ親しんで普通に歩けるのに何故池袋はダメなのかなぁ。

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2014年11月25日 (火)

小4

なんか慶応の学生がやらかしたらしく、割烹着と並んで早慶揃い踏みですな。AO入試ってとこで。
そういえば週末ザッピングしていたらラグビーの早慶戦(慶早戦)も同点で引き分けだったようで。ま、優勝はダントツで帝京のようなので「伝統」ってのもノスタルジーだけになりつつありますね。

小4になりすまそうとして馬脚を露わす名門校20歳とか、在学中にお水バイトをしたって申請して女子アナ内定取り消しに逆ギレで訴訟する名門お嬢様大学生とか、一言で言うと「残念」。時間軸方向への予測機能が貧弱すぎてビックリする。目の前5mぐらいしか見えてない感じなんだろうか。その先で工事中だよ、とか赤信号だよ、とか何も考えずに足元だけ見て走り出して事故るんだろうなぁ。いや、訴訟の方はここまで計算ずくかもしれんな。

しかし、これでロースおじさんが小4ネタを書きにくくなったんじゃないかな。いや、これをどう料理してくるかが見物なんだろうか。
ホームページ作成サービス「グーペ」のキャラクターブログ「とんかつ教室」

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2014年11月21日 (金)

Super18

Japan and Argentina officially join Super Rugby - Official SANZAR Site

かつては Super12 や Super14 と言われていた南半球のラグビーリーグ(リーグラグビーではない)。今は15チームで SuperRugby と呼ぶが、さらに Expand して 18チームになるところに日本が1チーム入る事が正式決定した。再来年からとのこと。

高校ぐらいだったか、まだラグビーがアマチュアスポーツの頃に「南半球にはプロリーグがある」と風の噂程度に聞いたことはあった。当時はプロ契約した選手はワールドカップには出られなかったし、南アフリカはアパルトヘイトのために対外試合が出来なかった時代である。あれから四半世紀ほど経つのかなぁ。

基本的に各国の州代表(実際はいくつかの州を束ねたエリア代表)をベースに作られたチームで闘う SuperRugby は北半球のガチムチラグビーに対して縦横無尽にボールが動くラグビーという点では世界最高峰のリーグと言って間違いないだろう。日本は2019年のワールドカップ開催への強化として代表チームをベースに南アフリカの1チームとして参戦することになりそうだということ。

ここ最近になって田中や堀江が参戦したり、南半球の大物が Top League に来日したりして時代の移ろいを感じていたけれども、一気に凄いレベルに昇った感じではある。

Top League の終盤と時期が被るので、スケジュールがどうなるのか分からないけど、本拠地は秩父宮が基本とのこと。Auckland とか来たら Blues シャツ着て行っちゃうもんね。

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2014年11月20日 (木)

動物園

昨日、急速に風邪をひいた。

朝、家を出るときは「今日は帰りにジムに寄るか」と支度して、いつもの通り徒歩通勤してオフィスに着いたのだけど、昼前ぐらいから鼻水がやめられない止まらない。
今朝になって喉の痛みに変わってきたので病院に行くことに。しかしながら、オフィス近くで去年行ってアタリだったクリニックが木曜休診。仕方ないのでネットで調べて木曜やっているというところに行ったのに何故か閉まってる。木曜は院長休診で代診とホームページに書いてあったのだけど、代診も休んでホームページは放置か。

しゃーねーなー、と寒空の下 iPhone で内科を検索して見つけたので行ってみた。

待合室に入ってビックリ、東京の真ん中と言っても良い場所にこんな町医者感のある医院があるのかと。ガキの頃に通っていた耳鼻科を思わせる鄙びた感。ソファとか受付の感じとか。オイラの居た1時間ちょっとで出入り含めると10人ぐらい居たと思うけど、間違いなくオイラが最年少だった。

「12月は何日までか」「薬なくなると大変だからな」などやたらと受付のオネーサン(とはいえ多分オイラと同い年ぐらい)に話しかけようとして、悉くシャットされるジジイ。オネーサンの対応も慣れたもので、向こうの言いたいことを言わせずに全て上書きして伝えて「はい、座って待ってて下さいねー」で押し切る。診察室の方からはどうやらX線写真を撮るのにシャツを脱ぐの脱がないの、撮影に時間がかかりすぎるだので揉めてるジジイの声。かと思えば、入ってきた腰が直角の婆さんは袋になにやら入れたものを受付に差し入れしてたり。患者の耳が遠くて会計伝えるのに凄い大声の看護師とか、ものすごいカオスだった。

結局1時間ほど待って呼ばれて診断はすぐに終了。ただ、医者に言われた注意事項(喉が痛むなら硬いものや刺激物は摂るな)と全く同じ事を受付で復唱され、各薬のパッケージに「のど」「はな」とマジックで書かれ、デッカく「1日3回」と書かれた袋に入れられたのが衝撃だった。

オイラも20年か30年ほどでああなるのかしら。矍鑠とした爺さんもいたのでそっちコースに乗りたい。

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2014年11月19日 (水)

Google Calendar API v3

やりたくなくても過去の遺産のメンテナンスが必要なこともあるもので。

以前、管理画面作るのが面倒なので、Google Calendar を使ってちょっとした予定を入れて貰って、それを XML読み込みして JSON にして社内システムに表示する、ってのを作った。さっきデータ見たら2006年ぐらいの送別会とか入ってたから思えば遠くへ来たものだ。
やっつけ仕事だったので、XMLを取ってJSONに、という部分は PHP で書いていたのだけど、その会社の人からメールが来て「カレンダーが表示されません」と。

んご?と思って調べたら

This API is a subject to the Deprecation Policy and will be shutdown on November 17, 2014. Please use APIv3 instead.

ドンピシャですね。

今まではカレンダーの設定画面からキーの付いたXMLを発行すれば、そこにアクセスするだけでRSSぽくデータを取れたのだけど、何か認証が必要になったらしい。それも、PublicじゃないカレンダーデータにはAPI Key じゃなくて OAuth 使えと。
これが色々探してもドキュメントが少ないのよねぇ。Web サービス系で、一旦Googleに認証を振ってからリダイレクトで戻ってきてToken貰って…というのはあるんだけど、サーバから取りに行く、みたいなのがあんまない。オイラの探し方が悪いのか。

Google Calendar API - Google Calendar API — Google Developers
Google APIs Client Library for PHP — Google Developers

とりあえず、Google Developers Console なるものにアクセスして APIs で Calendar API を ON に、Credentials で OAuth の Client ID を作って p12 ファイル(key_file)を保存しておく。

んで、サンプルの OAuth 2.0 Service Account Authentication って奴を手がかりに認証部分を組むんだけど、メールアドレス入れるところがあって、そこにカレンダーのオーナーの GMail アドレス入れたらダメで、ここは Developers Console で Client ID 作ったときに吐き出される長ったらしいメールアドレスだった。

次にイベント一覧取るぜ、ってことで Events: list - Google Calendar API — Google Developers ここのサンプルに従ってやったら空のリストが帰って来た。calendar_id を primary にしてあるのがマズいのかな、と思って、カレンダーオーナの GMail アドレスを入れたら「そんなの無い」だかのエラー。前は calendar_id ってオーナーの GMail アドレスだったんだけどな。ここでかなりハマった。

結局、オイラの勘違いかも知れないんだけど、飽くまで primary っていうのは認証時に入れた長ったらしいメールアドレスに紐付いたカレンダーの primary であって、Developers Console にログインしたユーザに紐付くカレンダーでは無いみたいだ。どういうロジックか分からん。
とりあえず、イベント取りたいカレンダーにログインして、共有設定で長ったらしいアドレスでも見えるようにして、calendar_id を見せたいカレンダーのオーナーの GMail アドレスにしたらやっと取れましたよ。

半日かかった。まぁでも管理画面やDBやら作る代わりに8年に一度半日ぐらい仕事するならいいとしよう。Google様々。

$client = new Google_Client();
$client->setClientId('Developers Console で作ったID');
$client->setApplicationName("適当な名前");
$key = file_get_contents("p12 ファイルへのパス");

$cred = new Google_Auth_AssertionCredentials(      "長ったらしいメアド",
           array('https://www.googleapis.com/auth/calendar.readonly'),      $key      );
$client->setAssertionCredentials($cred);

$service = new Google_Service_Calendar($client);

// 日付絡み省略
$max = date(DATE_ATOM, mktime(0,0,0,$m,$d+32,$y));
$min = date(DATE_ATOM, mktime(0,0,0,$m,$d,$y));

$opt = array('orderBy'=>'startTime', 'timeMax'=>$max, 'timeMin'=>$min, 'singleEvents'=>true);

$events = $service->events->listEvents($calendar_id, $opt);
//後は好きにする

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2014年11月18日 (火)

松山

道後というと、今は市電の終着駅、道後温泉やその1つ前の道後公園辺りを指すのだけど、もとは伊予国を2つに割って東側を道前、西側を道後と称したらしい。越後、備後、筑後に近い感覚の地名。そのうち、戦国時代には河野氏の居城があり、温泉の出る道後温泉辺りのことを「道後」と称するようになったようだ。

オイラの泊まった宿は敷地が狭くて大浴場が無いということで、宿が道後温泉本館の神の湯という一番安いチケットをくれた。410円相当なので通常の銭湯と同じだ。他には煎餅やお茶が付いたり皇室専用の湯殿見学が出来るチケットがあるそうだが、そちらはパス。

平日夕方に行ったら地元のオッサンというか爺ちゃん寄りな人がほとんどで、ちらほらと若めの観光客がいた。おそらく観光客は休憩付きのハイグレードなチケットを買うんじゃないかな。

更衣室のロッカーは大きめで鍵が出来るのでそこそこ安心。所謂秘湯系だとカゴだけだったりするので、スマホや貴重品は宿に置いていったんだけど、あれなら大丈夫かな。ドライヤーは有料だった。
男湯は西と東に分かれているが、少し湯の出口や彫刻が違う以外はほぼ同じだった。天蓋から入る光などなんとも良い感じである。湯は然程熱く無いが、深い。いちばん底にお尻を付けるとおぼれそうなので中腰で入るか、縁の一段高くなったところに腰掛けるしかないようだ。そうそう、一番安いチケットでも3階の「坊ちゃんの間」というところには行けるので、2階と3階がどうなってるかの雰囲気は掴めるし、3階から外を見渡すことは出来る。案外なんでもないけど。

ここまで古ぼけると逆に価値になるんだなぁ、単に古くさいのとの境界はどこなんだろう、など思いつつ後にした。

最終日、道後温泉の横にスロープがあり、駐車場になっているようだったのだけど、調べると湯神社というのがあるそうなので登ってみたら綺麗に道後温泉を見下ろすことが出来た。夜見下ろせば綺麗だったかも知れない。

湯神社。こざっぱりとして綺麗な神社だった。式内社だそうで。オオムナチとスクナビコナが旅行中にスクナビコナが旅の疲れで倒れたので、オオムナチが別府の湯をここまで引いて治してやったとかいう伝承から、この2柱を祀っているそうな。

道後温泉と逆の階段を降り、少し歩いたところに伊佐爾波神社。「いさにわ」と読むそうな。八幡さんだが、戦国時代から江戸時代を通じて松山の人の崇敬を集めたのだとか。思ったより凄い階段だった。

宇佐では工事中で見られなかった八幡造の本殿。宇佐と石清水とここの3例しか残ってないそうで、はからずも制覇。

んで、元来た道を降りて脇の坂道を登って国宝の山門があるという石手寺を目指したのだけど…

どうも当代の住職が残念な感じ、かつ少し左に傾いているようで非常にモヤモヤしてました。鐘の下に「パワースポットです」とか張り紙してあったり、近くには、やってみたものの上手く運営できなかったらしいショボイテーマパークっぽいのが放置されてたり。思いつくけどやり切らなくて片付けも苦手って感じかしら。どっちかというと、ナイトスクープで小枝師匠に来て欲しい感じのところですね。

んで、こっからテクテクと道後公園を突っ切って松山城を目指します。

道後公園は河野氏の湯築城という城跡に作られた公園で、土塁の跡などが残ってて復元武家屋敷とかあったんだけど、特に見るモノはなかったかなぁ。河野通直と長宗我部元親とか小早川隆景が闘ったらしいですけどねぇ。

そのまま歩いてロープウェイ乗り場へ。松山城は平山城なのでロープウェイかリフトで登るのです。片道チケットもあったから歩いても登れるはず。どちらかというと上品そうな部類の中国人観光客軍団と一緒にロープウェイで登った。しかしこんなとこまで来るんですなぁ。

ロープウェイを降りると広場の向こうに城が見えます。元は五重だったのを三重に造り直したとかで、ずっしりと安定感のある感じ。最初は加藤嘉明が建てたのだけど出来上がる前に会津行き、代わって入ってきた蒲生氏は一代で断絶ということで松平家に。松平さんの代に建て替えられた3代目が今の天守閣だとか。

この日も良い天気で暑かったです。

中は現存天守独特の急勾配の階段。

この天守から眺める山城感、いいですね。

天守閣を抜ける風で涼んだら降ります。帰りのロープウェイで画期的な扇風機を発見。

で、降りたところから大街道という商店街を歩きます。なんか今治タオルの店とか色々あったのだけど、目的地は大通りを渡った向こう側。

蔵元屋という店で、愛媛の30弱の蔵の酒を揃える立ち飲みです。1杯100円からと書いてあるけど、100円で飲めるのは本醸1種だったので、実際は200円〜という感じで、大体300円がコアな価格帯でしょうかね。300円でもグラスに4〜5cmは入れてくれるのでCP高いし、飲み比べセットとかだと700円ぐらいで3種飲めたりもする。ツマミはもろきゅう程度のものなら200円〜300円程度でいただける。

平日昼過ぎなので客はオイラだけでしたが、後から観光の夫婦連れが2組ぐらい入ってきましたか。

大通りに面しているので窓の外を市電が走るのを見ながら昼間から飲むという、とても良いところでした。一定の蔵数を制覇すると段位が貰えるらしく、壁には大塚の某地酒屋の店主の名前もありましたよ。
愛媛県の地酒アンテナショップ 蔵元屋

良い加減に酔って宿に戻り、預けていた荷物を引き取って松山空港から帰りました。

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2014年11月17日 (月)

TOBE

道後に2泊することにしたのだけど、松山に2日間いてもやることが無いので、最初は内子に行こうかと思っていた。バスで過ぎたところに戻るのは癪な気もするけども。

朝食の際の給仕のおねぇ様に「少し遠出するとしたら内子でしょうかねぇ?」と尋ねると「砥部というところがございますよ。焼き物で有名ですけど」とのこと。
部屋に戻って調べるとバスで45分程度ということなので行くことにした。

何となく勝手に山の中に入っていくイメージだったのだけど、走れども走れどもそういう感じは無く、ずっと人家や商店などが続く。少し緑が多くなったかな、というところが目的地。砥部焼観光センター口、というバス停を降りる。

福岡辺りの天気がウソのような快晴でしてね。本当に素晴らしい。ちなみに砥部の「砥」は砥石の砥で、この辺りは昔から伊予砥という良い砥石が出るんだそうな。そういや前にタモリ倶楽部で砥石の回やってたな。

ちょっと歩くと千山窯とあるのだけど、ここが砥部焼観光センターだそうです。
砥部焼観光センター炎の里

中には砥部焼の展示、販売があり、作業しているところを自由に見せて貰えたり2階では絵付けや轆轤も出来る。淡々と機械に土の塊をはめて小皿を作ってるニーチャンとか、なんか凄いなと思って見ていた。結構規模感が有って量産品を手がけているようだ。

しばしフラフラとして、どうしたものかと地図を見ると、酒蔵があるようだ。愛媛の酒蔵は少し調べたのだけど、どこもあまり交通の便が良くないと思って今回の旅行では諦めていた。予定外にやって来た砥部にあるようなので、とりあえず蔵の前へ。

ショップになっているようです。ということで覗く。
地元の人っぽい男性客がお酒を買っているところで店のオバチャンが接客中なので、蔵の中を見回す。結構な種類を作っているようだ。後は古い道具とか精米した酒米が置いてあったりしてちょっとした資料館のような。

で、テーブルの上に酒瓶が並んでいて「ご自由に試飲してください」とあるのだけど、「2012 大吟醸」とかがモロに常温で置いてあるわけですよ。地方に行くとたまにある奴です。酒は造るけど品質管理は…という奴かー、残念ハズレだー、と思いつつ、一応置いてある盃に少し入れて舐めてみたら見事な老ねっぷり。比較的新しめの秋上がりは流石に良いですけどね、なんて思ってたら客が帰ったらしく、オバチャンが「どんなお酒が好みですか?」と声をかけてくださった。

んー、ここにあんまり長居してもなー、と思いつつ、大体受賞酒の試飲会とかだと愛媛の酒ってエステルタップリのイメージなので「スッキリめですかねぇ」と適当に言うと、「そこにあるのは出しっ放しだからね」と言って冷蔵庫から純吟とかにごりとか何本も出してくれた。分かっとるんかーい。

この写真で左奥の木箱に収まってるのが出しっぱなしのやつ。右手前に写ってる瓶は全部冷蔵庫から出してくれた。こうやってみると随分試飲したな。
「これはね、昭和のお酒」と所謂「清酒」を出してくださったりもした。昔のオッサンがとびきり燗で飲む奴。全量純米に移る蔵が多い中で敢えて本醸なども作っているんだそうだ。「アルコールも随分値上がりしたし、糖類仕入れるのも面倒だけどねぇ、昔は昔で作り方があったから」と一種の伝統芸能の保護のような口ぶりだった。

これだけ種類があるとあって、石高は約1200石とのこと。お酒もイメージしてたようなエステル臭の強いものはなかったので、何というか愛媛では出品用はアルコールで調整して態々ああいう香りにするのかねぇ。
今年の作りはまだとのこと。蔵の工事もあって、まだ塵が舞うからねぇ、今年は遅くなりそうだ、と。いくつか江戸に送って御礼を言って失礼しました。

その後はバスの時刻表を見つつブラブラと。そこかしこに窯があります。写真の左の民家も右の白い建物も窯。先代からの2世の人もいれば、京都辺りで陶芸を勉強して砥部に住み着く人もいるんだそうな。覗くと結構若い作家さんがいたりして、軒先で皿を売ってたりします。

まぁ何せ良い天気で、平日ということもあってか人も少なく、のんびりとした空気を吸って帰って来ました。

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2014年11月14日 (金)

サイコロの旅

福岡に行くなら宇佐に行きたい、というところまでしか考えて無かったのだけど、貧乏性なものでもう少しどこか行きたい、と思って3連休に2日休暇を追加した。
さて、どこに行こうかと思ったときに頭を過ぎったのが水曜どうでしょうの最初のサイコロの旅。いきなり道後温泉から結局フェリーで九州に渡る羽目になったところである。
あの時は臼杵に上陸していたのだけど、調べると同じフェリーで別府発着のものがある。
宇和島運輸フェリー

ということで、血の池地獄を見終わってから鉄輪方面ではなく別府方面のバスに乗り、20分ほどで別府交通センターへ。間違って手前の観光港で降りると「さんふらわあ」に乗って大阪に行ってしまうので注意。
降りるとでーんと建物があるのでチケット売り場はどこかいな、と探したのだけど、フェリー乗り場は少し離れた別の建物だった。

1日3便の真ん中、14時の便に乗る。チケットを買おうとしたら事前に氏名とか書かなきゃいけないシステムだった。あれかな、沈没したときとかに名前が出るのかな、とか縁起でも無いことを思いつつ買う。本当はどっか近場で昼飯を、と思ってたのだけど面倒なのでフェリー乗り場の中の何というか正直ショボイ定食屋のようなところで「とり天定食」を。大分名物だそうな。まぁ美味かった。

食ってると、車積み込むから1時10分には車に乗っておけとか、乗船開始しますとかアナウンスがあるのだけど、乗船していく人は10人か20人ぐらい。せっかちだなぁ、なんて思ってたけど、後から聞いたら3連休の最終日と言うことで、ほぼ満員だったようだ。そっか、殆どの人は車に乗って乗船するのね。

結局乗り込んだら、2等の絨毯に座るところは結構混んでて、階段上がったところのベンチのようなところをキープ。後から乗ってきた人は外とか屋上に行ったみたいだけど、あれ、寒いと思うんだよなぁ。ドナウ下りやったときに文字通り身に凍みた。

乗っているのは3時間弱。1時間ちょっとすると左舷に佐田岬半島が見えてくる。地図で見ると頼りなくにゅうっと伸びた角のようなところ。変な話だけど人住んでるんだよねぇ。逆の右舷側はかつては藤原純友が暴れ回っていた海域になるのだそうな。
実はフェリーに乗るのは記憶にある中では2度目なんだよな。まだ淡路島と本州が繋がってない頃に、親父に連れられてフェリーに乗った覚えがあるのだけど。なので、船酔いするんじゃないかと心配で、案外揺れたけど大丈夫だった。

そうこうしていると、前方に段々畑のミカン畑が見えてくる。あぁ、愛媛ですね。

八幡浜港についてからは、路線バスでJR八幡浜駅に行って松山を目指す方法と、そのまま特急バスにのる方法があるのだけど、調べるとバスの方が松山に早く着けそうだったのでバスで。
Google Maps だとフェリー乗り場から出て右手にバス停があるのだけど、そっちは路線バス、松山行きは左手のみなと交流館という建物の前が乗り場になってて、トラップにかかりそうになった。

バスに揺られてまた1時間半ほど。大洲、内子と抜けて伊予市を通って松山へ。途中渋滞があって少し遅れたけど19時過ぎに松山市駅前に降り立った。なんか高島屋あるし、上に観覧車付いてるし都会だわ。
適当に開いてる居酒屋に入ったら連休最終日ということもあってかガラガラ。じゃこ天で川亀とかやって、市電に乗って道後温泉を目指す。

夜の道後温泉。22時前だったけど浴衣の人々がいた。一番高いところには刻を知らせる太鼓があって、そこだけは赤いギヤマンの障子が張ってあったそうな。今はどうだか知らないけど、今も赤いね。今ほど街が明るくない頃はこの楼閣だけが赤く光っていたとか。

とりあえず宿へ向かって、この日は内湯に入って寝ました。

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2014年11月13日 (木)

ぶっとばし

久々に長いコードを書いて、完璧に動いて、ジムに行ってスッキリして帰宅してアホなテレビを見て笑ってたら完全にこのブログの事を忘れてた。

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2014年11月12日 (水)

別府

宇佐から次の目的地への中継点として別府へ向かう。特急ソニックは振り子式の885系だったのだけど随分と揺れた気がする。
別府温泉と一口に言うが実際は8つの温泉郷の集合体らしい。行って初めて知った。その内の1つ、鉄輪温泉へバスで向かう。なんか良く分からない遊園地の様なものが山の手に見えたり、妙なタワーが見えたり、景観としては微妙なのだけど、そうこうするうちに鉄輪の停留所に到着。

降りると硫黄臭い。が、少し歩くとそうでもなくなった。鼻が慣れたのかと思ったのだけど、このあたりは色んな泉質の温泉が湧いているらしい。

あー、こういうのテレビで見たことあります。そこらの家屋や排水溝から湯気がモクモクと立ち上る。源泉が80度とかいうのでこうなるのかしらねぇ。
折角の別府なのでビジネスホテルは勿体ないというか、そもそもそんなものあるのか分からないけど、湯治場のような宿にチェックインして荷物を置く。家族経営で全6部屋といったところだが温泉は良かった。部屋は昔親父と良く行った栂池の民宿と、学生の時に友人Hが住んでいた代田橋の四畳半を思い出させる感じ。

夜の街をフラフラ歩いていると衝撃的なものが。

でもタクシー横付けで館内に入っていくオバチャンとか居るので今でも経営成り立ってるのかねぇ。調べると昭和28年からの老舗らしい。

翌日は移動が昼なので、ベタだが時間つぶしに地獄めぐりをすることに。所謂「地獄めぐり」というのは地獄組合を組んでいる8つの地獄の事を言うらしいのだけど、少し上の方にある「坊主地獄」という組合外の地獄が良いというので行ってみることに。

再び鉄輪のバス停に戻り、バスに乗る。目指すのは本坊主というバス停、ということで結構混んでるバスに乗っていたら、突然「ガシャガシャガシャ」と激しい音が。バスが止まる。「轢いた?」「自転車巻き込んだ?」など観光客が口々に憶測を述べるが、急ブレーキも急ハンドルも無かったので衝突事故とは思えないんだよなぁ。でも、確かに自転車を巻き込んだような音がした。
しばらくして、バスの運ちゃんが「皆様お怪我はございませんか?」と確認して降りていった。隙間から後方を見ると乗用車が止まっている。

結局、何をとち狂ったのか乗用車が脇道からバスの土手っ腹に突っ込んで鼻先全部もげたらしい。一旦停止とか左右確認以前に、正面を横切ってるバスに突っ込むってのは中々すごいな。バスの方はというと、後方ドアの横の小さな扉が凹んで、後輪の泥よけのようなところが少し引きちぎれた以外はかすり傷だった。バス強い。

この後パトカーが来て乗客は全員降ろされて、そのまま海地獄とかに行く人が大半だったのだけど、オイラは本坊主に行きたいので待っていたら10分ほどで代車到着。何とも珍しい経験をしました。

で、本坊主バス停から坊主地獄へ。ボコボコと熱泥がわき出しているのが間近で見られてちょっと怖い。なんでもオイラが生まれた2週間後ぐらいには10mだか20mだか泥が噴きだしたらしく生きてる感じがヒシヒシと伝わる。後、デッカイ穴があって、元はここには寺があったのだけど、室町時代に地震があって、直後に寺の床下が大爆発して泥が噴きだし、坊主が地面の割れ目に吸い込まれていったとかいう話。まさに地獄行き。ま、そんなに広いところでは無かったけど面白いですね。

んで、こっからは地獄組合の地獄めぐりに。元は徒歩予定だったけど、さっきの事故で遅れたのでバスで戻る。海地獄前で降りて海地獄駐車場を通って海地獄に入ったつもりが山地獄だったというジョジョ並の謎に巻き込まれつつ観光。「山と海、(鬼石)坊主地獄は繋がってますから」と入り口でオバチャンに言われたのだけど、海と鬼石坊主は繋がってなかったのでちょっとハマった。騙しやがって。

鉄輪にある6つの地獄は、なんだろーなー、ショボイ動物園があったりワニ飼ってたり、何故か土産屋がくまモン押しだったり、なんというか昭和の娯楽って感じだったんだけど、温泉の熱を利用してるという海地獄の睡蓮は綺麗だったな。香りもいいのよね。

見た目もやっぱり海地獄。

で、ダラダラと見終わったら再び鉄輪バス停に戻ってバスに乗る。残り2つはバスで10分弱。

最初に龍巻地獄に行く。何故ならこっちは30〜40分に1回の間欠泉だというので。
入り口のもぎりのネーチャンに「次いつ頃ですか?」と聞くと「そろそろですよー」というので入ると、なんか円形劇場みたいに穴を囲んで座席があって、すでに先客が50人ぐらいは座っていたか。場所を探して待つ事暫し。間欠泉が吹き上げてきたんですがね、上に蓋をしているんですよ。蓋がないと30mぐらいは吹き上がるらしく、危ないから蓋してるとか。

もっとイエローストーンみたいなの見たかったなぁ、とガッカリしてお隣の血の池地獄へ。

想像通りですね。裏切らない。が、これだけです。

外に出てバス停へ。殆どの人は鉄輪へ戻るようだけど、オイラは別府駅方面のバスを待つ。

結局、まぁまぁ楽しめますかね。逆に別府行って他にやることもないでしょうから。
所要時間は本坊主行かなければ鉄輪で1時間、その他2つで20分、バス移動や待ちを入れて全部で2時間ぐらいなんでしょうか。

結構、別府の地獄組合が優しいのが面白かったです。

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2014年11月11日 (火)

USA

博多からソニックなる特急に乗る。大分方面の特急なのでそのまま南下するのかと思っていたら小倉まで海沿いを東進し、そこでスイッチバックして大分方面に下るというものだった。

小倉で乗ってきた親子かな?という3人組、娘と思われる派手な顔立ちのネーチャンが先に座ってた大人しそうな女性に「進行方向逆なんで座席回すんで」と有無を言わせず回転させてて怖いと思ったけど、あれは関西弁だったから小倉の人ではないんだろうな。「回してもいいですか?」とかいう猶予は無いのね。

1時間半ほど乗って降りたところは凡そ特急停車駅とは思えない長閑さ。

今回の旅の目的は姪っ子以外に2つあったのだけど、その内の一つ。宇佐です。
愚弟が「宇佐なんか何も無いぞ」と言っていたけど本当に何も無かった。

一応、バスも調べてあって、20分ほど待てば来るのだけど、余りに何もないのでタクシーに乗ってしまいました。駅のすぐ前に八百屋(?)があって、信号待ちの時に見ると見事なカボスが10個ほども入ったネットが100円と。「あ、カボス」と呟くと、年配の運ちゃんが訛りながら話し始めた。

曰く、カボスというと大分ということで大分(市)や別府でカボスを求める人がいるけど、カボスは元はこっち(宇佐・臼杵)のものなのであっちには無いんだ。カボスは絞って汁を瓶に取っておくと長持ちする。これを酢の代わりに使えるし、魚の生臭いのや内臓の臭いなんかはこれをかければたちどころに消える、非常に便利なものだと。カボスが無ければダイダイでも代用できる、とのことだった。

10分ぐらいで1300円だったか、宇佐八幡の参道前で降りる。降りるや否や、オバチャンがタクシーに駆け寄って「ちょっと、安藤さん!早く!」とか騒いでいたのだけど、タクシー会社は表参道の門前にあって空車はゴロゴロしていた。ま、運ちゃん良かったね。

参道は広さといい長さと言い立派なもんですが、人が少ない。まぁ初詣とかだと混むんでしょうなぁ。ちょうどお昼だったので、適当にネギ焼きの店に入って食す。お好み焼きの生地にネギだけ入れたようなもの。これにトッピングと称して海老や牛すじなどを入れてくれる。前に東京タワーの根本で大分フェアやってたときに食ったんだけど、それよりはフワフワしてて美味かったな。ネギ美味い。

腹ごしらえが出来たので向かいます。立派に反った八幡鳥居。天気はたまーに小雨が降ったり青空がちらっと出たりという感じ。

入るといきなり「黒男神社」というのがあって、ブラックジャックかいなと思ったけど何の説明もなかった。調べたところ「くろどん」と呼んで武内宿禰を祀ってるそうな。5世代の天皇に仕えて200歳だか300歳だかで死んだという大臣である。

本殿に向かう途中には例によって酒樽。下に焼酎の瓶が並ぶところが九州っぽいですね。

紅葉はイマイチでしたが一箇所だけ狂ったように発色してました。キレイキレイ。

15分ほど登ったところが本殿(上宮)。なんですが、国宝の本殿は工事中で囲われて見られず残念。確かお伊勢さんのように何年かに一度立て直すのだけど遷宮では無くて同じ場所に立て直し、その際、建物の下の地面を掘ってはならないという話を聞いた気がするのだが、今やってる工事は修復のようです。

これで石清水八幡宮筥崎宮も行ったし、鶴岡八幡も行ってるし、とりあえず八幡詣ではコンプリートで良いのでは無いかと。
まぁこの宇佐神宮、八幡宮の大元(一説には筥崎宮)と言われるところだけれども、平城京の時代に発する宇佐氏系の世襲宮司を5年ほど前に行政の天下りが簒奪したというので有名なところではある。すごいすごい。

んで、思ったよりあっけなく参拝が終わったので下宮を回って降りる。地図を見るとはずれに大尾神社というのがあるので時間つぶしに行ってみる。

麓に馬鹿でかい灯籠が2基あって印象的。階段を上っていくのだけど、これが中々の段数だった。

登っても登っても階段なので心が折れそうになったところで、上にちらりと朱色が見えたので頑張って登ったところになんてことの無い門の閉ざされた神社が。

説明によると東大寺の大仏開眼式典に出席した八幡さんが帰って来て、元のところに戻らずにここに15年ぐらい居た、と書かれている。有名な道鏡の神託事件の時に和気清麻呂が来たのは此処なんだそうな。そもそも、なんでこっちに移ったかとかは本当は政治的なゴチャゴチャ(中央の天皇周辺&宇佐神宮ローカルでの権力争い)があったみたいだし、そもそも道鏡関連の2度の神託だって誰が何と言ったのか分からないような話なんですが、まぁそういう舞台になったとこですよ、と。

もう階段を降りるのは懲り懲りなので車道沿いに降りて行ったら丁度良い時間だったのでそのまま表参道を戻ってバス停へ。天気も回復してきました。
やって来たバスは空っぽ。もう一人待ってたオッチャンと一緒に乗り込んで駅へ向かう。幾つもあるバス停をどんどん飛ばしていきます。

宇佐駅で20分の待ち時間。行きに見たカボスの店を冷やかしに行くと大根も100円だった。行きのタクシーの運ちゃんの話が妙に気になって、愚弟に渡した土産の空きスペースにカボスのネットを投入。これは帰宅してから絞ってペットボトルに入れました。

ホームに行って再度特急ソニックを待つ。乗るのはオイラを入れて4人。到着して「うさ〜、うさ〜」と何とも優しいとぼけたアナウンスの流れる中、乗り込んで更に南下しました。

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2014年11月10日 (月)

迎賓館赤坂離宮前庭公開

連休旅行の写真が整理出来てないので、この週末のことを。

たまに散歩で通りかかるも門が開いていない迎賓館。この週末に公開されるとのことで行ってきました。

小雨が降るか降らないかというような生憎の空模様ですが確かに門が開いています。空港セキュリティのライト版みたいな金属探知機と手荷物検査を通過して前庭へ。立派な黒松の前を通って行くと広場に出ます。

以前、東宮御所だった時はクロマツエリアと広場の仕切りが無かったそうだけど、迎賓館として改築するにあたり、セレモニーをする広場でお出迎え、という体が必要になったので中門をつくったのだとか。

前庭だけの公開なのでざっとみて10分もあれば終わりですかね。
ただ、ボランティアなのか役所の人なのか、4人ほどがばらばらと立っていて説明をしてくれるので、それを聞くのは興味深かった。建物の上の飾りが海外のものだとガーゴイルや聖人なのだけど、迎賓館は鎧兜になっていて、左右で微妙に兜の飾りが違うとか、レリーフも左右で芸術と工業を表していて異なるとか色々。

何せ天気が悪かったのが残念で、今日10日の月曜まで公開で、今日はまた良い天気なんだよなぁ。シニアニート時代なら今日行くのに。誠に残念です。

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2014年11月 7日 (金)

福岡詣で

まだ見ぬ姪っ子を訪ねて福岡へ。

昼前に空港に着いたので、なんだったら酒(滝兼任)部長がご執心の「牧のうどん」を食べにレベスタ方面に歩こうかとも思っていたんだけど、小雨がぱらついていたので断念。大人しく天神へ出る。

何かそこかしこがホークス優勝セールで、オッサン的にはホークスって黄色とかだと思ったんだけど、店員はみな赤いユニ来てるのね。で、ホークス応援歌が流れてました。

ということで、適当に商店街のお店でごぼ天うどん。美味いけど食ったら汗が止まらなくなった。この日は蒸したと思う。
夕方に愚弟の家に行くには時間があるので、とりあえず太宰府へ。

が、生憎雨が強めになってきたので写真はこれぐらい。まぁ2度目だしね。時計を見ながら引き返して雑餉隈という、どう足掻いても読めない西鉄の駅で降りる。
ざっしょのくま。降りるなり生臭くて何かと思ったら魚屋の臭いだった。「かしわ専門店」とか、信じられないぐらい西洋人なマネキンのブティック(?)とか昭和なのか何なのか強烈な街。

福岡は何度も仕事で来ていて、まぁビジネスホテルは腐るほどあるし、と思って油断していたら3連休の初日ということもあってか安めの宿はほとんど満室で、5000円程度で泊まれそうなのが南福岡になってしまった。とりあえずチェックインして荷物を置き、ホテルを出たら目の前を信じられないリーゼントのオッサンが横切っていって衝撃。三浦番長どころじゃないっすよ。やっぱ修羅の国はホンモノです。

その後は姪っ子にギャン泣きされた後に和解し、修羅の国のホテルに戻って就寝。翌朝、南福岡駅へ歩いて行ったら、缶を片手にフラフラ歩いてくるジジイが居るので、朝から酔っ払いかよ、と思ったら手に持ってるのはミルクティーだった。

各停に乗って博多駅へ。シートが赤のヒョウ柄というのが何とも。

そういえば、福岡出身の sister-in-law に「実際は福岡の人は讃岐うどんの方が好きやけどね」とバッサリ言われた。言われてみればラーメンも硬めを好むよなぁ。うどんで検索して博多うどんよりも結構讃岐うどんがヒットするのが不思議だったのだけど、そういうことなのか。

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2014年11月 6日 (木)

ごぼ天

2日ほど骨休めしておりました。

旅先で寄ったおでん屋さんで、隣に中堅〜大手といった感じのサラリーマン4人組。最初に2人来て「なんで今日は部長あんなに機嫌悪かったんだろうなぁ」とか話をしているところに、1人ずつ合流して4人に。
最後の4人目が一番若手らしく、来たときに年長らしき眼鏡のオッチャンが「おう、とりあえず何か頼めよ」と。若者、メニューを開く。

若「ごぼ天、ってなんですかね」
A「え?お前、ごぼう天知らんの?」
若「ごぼ天じゃなくてごぼう天なんですか?」
B「どっちでもええやないか」
若「ごぼうの天ぷらがおでんに入ってるんですか?」
A「違う。何言ってんねん、とりあえず頼めば分かるやろ」

ということで、しばらくして女将がおでんの盛り合わせを運んできた模様。で、若者にごぼ天を食べさせる。

若「天ぷらがおでんに入ってると思ってました」
B「だから違うって」
若「でも、ごぼう関係ないですやんか」
A「中にごぼうが入ってるやろ」
若「入ってませんよ」
B「そんなわけないやろ、見せてみ・・・ほんまやごぼう入ってないわ(爆笑)」
A「そりゃごぼ天ちゃうわな、ただの竹輪や(笑)」
若「いいです、とりあえず分かりましたんで」

またしばらくして焼酎を頼むついでに何か頼めと若者に指令。女将を呼ぶ。

若「きんちゃくと、厚揚げと」
女「厚揚げ終わったんですよぉ」
A「そうや、ごぼ天頼め」
B「こいつ、さっきごぼう入ってなかったんですよ」
女「あ、やっぱり。持ってきながらそんな気がしたんですよ、ごぼう見えへんなぁって(笑) じゃあごぼ天はサービスしときます」
A「ごぼうだけでもええから(笑)」
女「あ、それも鍋の底探したらあると思いますわ(笑)」

たらく うめ銀 - 南堀端/おでん [食べログ]

松山市駅と南堀端の間ぐらいにある2階のお店。平日だったからか商店街は暗いのだけど、店に入ると広くて明るい。が、凡そおでん屋の店主のイメージとはかけ離れたキャップを被った大将がカウンターの中に。一瞬、あれ?面倒な大将の店かな?と思ったけどそんなことは無かった。

おでん屋というものの刺身なども美味しくて、行った日のオススメはワタリガニの焼きということで、頼んで黙々と解体して食った。蒸しと違って味がギュッとした感じが美味い。穴子の一夜干しも肉厚で美味かったなぁ。日本酒も愛媛の酒が4種ほど、その他合わせて10以上はあったか。
おでんは大根、ジャガイモ、アキレス(牛すじ)などと、スタンダードでないのは牡蠣と明太子を頂いた。この2品は注文してから別鍋で火を入れるようで、ツマミとしては最高ですな。となりの4人組が来る度に皆明太子を注文するので余りに気になって頼んでみたけど、ピリッと辛くて薄めの出汁が絡んで美味かったですよ。
締めに土鍋で炊いた卵かけご飯を頂いて終了。大変満足して少し肌寒い中市電の駅まで歩いて帰りました。

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